文様のコト覚書き * 天神唐草文様
蔓植物のツルが枝分かれしていって先がクルクルと巻いている様子を図案化したものが「唐草文様」です。
クルクルに葉っぱがついていたり花が咲いていたり、バリエーションは様々あります。
初めて買った普段着用の帯が、黒字にドットと花唐草文様が織られたものでした。
10年前くらいにリサイクルで買いましたが、手持ちの大概の着物に合うし今でも気に入っています。
昔から日本にある文様ですが、洋風だったり可愛らしい雰囲気にアレンジされている上に柄として控えめなので、モダンにも古典柄にもポップにも馴染みやすいです。
で、唐草文様のバリエーションで特にかわいくて好きなのが「天神唐草文様」です。
蔓に梅と笹と何やら丸いものがついています。
天神唐草の「天神」は、天神さまに咲いている梅の事を指していて、菅原道真公は梅が好きだったので必ず植えられてるのだそうです。へー。
笹は、どうやら天神唐草文様はそもそも「笹蔓文様」という名物裂が元になったのだそう。これもへー。でした。
そしてもう1つ丸い模様、なに?とずっと思っていてこれが知りたかったのです。
調べてみると「松毬」(まつかさ)といって松ぼっくりのことだそうです。
梅、笹(竹)ときてるので、何となく松絡みっぽいぞとは踏んでいましたが、かなり抽象化されてるので松ぼっくり…かなぁという感想です。
「ちちり」とも読むそうで、なにそれかわいい…!とキュンとしました。
松竹梅は日本の吉祥文様なのでおめでたい席にも良い柄です。
因みに、「天神唐草」とネットで検索すると殆どは山岸凉子の「天人唐草」の情報が上位表示されています。
衝撃のラストで有名なアレです。
そして唐草文様はアラベスクとも言います。wikiさんによると厳密にはイコールではないそうですが、山岸凉子といえばアラベスクも有名です。
でも1番好きなのは日出処の天子です!